突然湧いた借金問題



相続といえば、なんとなく聞こえがよく、家とかお金がたくさんもらえる。
そんな単純でバカなイメージしか持っていなかったわたし。
早くに結婚した両親は、周りと比べても若い方だったし、まだまだ元気で、
相続なんて考えたこともありませんでした。

そんな父も、会社の規定で定年を迎えることになったのです。

帰りが遅い=かなりお金を使っている。

当たり前のことですが、それ以上に稼いでいたと見られる父は、
それなりに充実した生活を送らせてくれていたのです。
わたしが結婚した後も、孫になるわたしの息子に、ある程度の
良い服をよく買ってくれていたし、七五三や入学なんかのお祝いとして、
今流行っているスタジオで、たくさんの写真を撮ってくれたりもしていました。
そんな父なので、退職金もそれなりの額になるだろうと誰もが容易に
想像していたのですが・・・。

母も、わたしが中学のころに購入したマンションの残りのローンは、
退職金で支払おうと考えていたようです。
60歳を迎えてまもなく、いよいよ父が退職した週末。
わたしも息子2人を連れて実家に帰り、ご馳走を作ってお祝いしました。

そぅ。

このときまでが、本当に幸せだったのだと、今では思います。

退職後しばらくして、父の退職金が2千万近くあったと母に聞き、

このご時世、本当によく働いてくれていたと感謝したほどです。

それが半年もたたず・・・。

その間に妹の結婚式を出し、家族旅行にも行き、優雅な生活を送っていたのです。
退職後も、嘱託社員として、会社に留まっていた父が、
会社に解雇されてしまったのです。
寝耳に水・・・。
何が起こったの?

母からちらっと聞いた話しでは、かなりの額の借金があったそうです。
これって、わたしに起こった本当の話しなのかな?
まだ、客観的に見ている自分がいました。





父は本当に
今まで頑張ってくれました。
私達のために、こんなにも
尽くしてくれていたのです。